2010/12/19

We Don’t Care About Music Anyway... (documentary film)

Director : Cédric Dupire / Gaspard Kuentz

出演 : 坂本弘道 / 山川冬樹 / 大友良英
L?K?O / Numb / Saidrum / Umi no Yeah!!
Kirihito / Goth-Trad / Hiko
配給:カプリコンフィルム / 2011年1月15日より渋谷ユーロスペースにて公開

東京、音楽番外地へようこそ
本作は、東京で新しい音楽を生み出す8人のミュージシャンと日本の大量消費社会を結びつけ、対峙させたドキュメンタリー映画である。そして音とその知覚についての探求の映画でもある。8人のミュージシャンがたゆみなく追求し続けるものは、音楽言語にまだ成りきっていない未開の音、本能的な音である。それは都市の音そのもので、滅菌され、フォーマット化された、東京の日常に遍在する音である。都市の生み出す騒音や雑音が、ノイズミュージックと混じり合って轟音のうねりを巻き起こし、爆音の極点へと達する時、視覚と聴覚を極限まで研ぎすませた観客の眼前に、新しい東京の風景が広がる


Link:Web Site


2人のフランス人監督による、日本の現代即興ノイズシーンで活躍するミュージシャンたちのドキュメンタリー映画。恣意的な手法に対して誰よりも敏感なインプロミュージシャンたちをどのように料理したのか?一番気になるところです。

2010/12/15

エル・グレコのまどろみ

エートル叢書19巻 出版:現代思潮新社
著:ジャン・ルイ・シェフェール 訳:與謝野 文子
刊行日:2010/12/20


Book Description
現代フランスの最も独創的で犀利な美術評論の書き手であるジャン・ルイ・シェフェールは、かのポール・ヴァレリーの血縁でもあるいわば思想的な作家であり、ドゥルーズの映画論と並び称されるその映画論によってわが国でも夙にその名ばかりが有名でしたが、この本ははじめて日本語に翻訳された彼の美術論集となります。本書はスペインの画家エル・グレコの絵画の秘密をまったく独自のスタイルで解き明かしていきます。その不思議な手際はまるで小説を読んでいるようであり、美術評論のスタイルのみならず、思想的・文学的「エッセー」という手法の洗練の極致を示すものだと言えるでしょう。〈出版社サイト引用〉


ロラン・バルドに賞賛されたことで有名な
ジャン・ルイ・シェフェールが日本語で読めます。今月の新刊。
同出版社 エートル叢書20巻
『映画を見に行く普通の男―映画の夜と戦争』
ジャン・ルイ・シェフェール著/丹生谷貴志訳が続近刊。

2010/12/14

diary 101214


Sharon Van Etten - "Tell Me" Live on KEXP


sharon が japan tour を終え去っていった。

あの余韻を味わいながら

今、こうして動画を眺めていたりするのですが

歌い終わったときの笑顔にやられた・・・。

僕はたくさんCDを買いますが

生で聴きたいと思う musician は数人

また、来た時はかならず聴きに行こうと思う。

2010/12/13

Those Dancing Days / Fuckarias

The first song from Those Dancing Days' second album.


FREE DOWNLOAD "FUCKARIAS♪" HERE
Link : thosedancingdays.com


Those Dancing Days の second album 'Daydreams And Nightmares'が
2月28日に発売されます。リード曲"Fuckarias"がダウンロードでアートワークと共に公開されています。文化祭レベルの演奏だけど、すごく可愛らしかった'Run Run♪'の若々しい印象から、ずいぶん大人になっていてビックリ!
なになに?反抗期か?!って感じです。

2010/12/08

KIMONOS / LEO今井 × 向井秀徳

NEW RELEASE DATE:17 Novvember 2010



向井秀徳とLEO今井が、
二人で作詞・作曲・編曲を手がけた“最新の浮世音楽”10曲。
80年代の曲をカバーしてみよう、と始まったレコーディングはあらゆる
音楽シーンに飛び火しながら、極めて近代的なロックにたどり着いた。
フラットなようでいてディープな、多国籍なようでいて無国籍な、
いつの時代にも、何処の国にもなかった、2010年の日本でしか鳴り得ない音楽。その名もキモノズ。
〈KIMONOS SITE より〉

Link : KIMONOS


今回の新プロジェクト" KIMONOS "は
ZAZEN BOYS とLEO今井の良質な化学変化といった印象。

2010/12/07

Susan Philipsz / Lowlands

Turner Art Prize Winner 2010

This is the rough cut of the final film that was submitted to the Turner Art Committee for judgement. Filmed and produced by 47 Film.

昨日、発表があったターナー賞2010を受賞した Susan Philipsz
受賞対象作「Lowlands 2008/2010」は、スコットランドの16世紀の哀歌
" Lowlands Away "を彼女自らが歌ったサウンドアートでスピーカーから流れる歌声と場が媒体のシンプルなインスタレーション作品。

受賞と芸術そのものには、なんの関係もないけれど、イメージ優勢の世界で、Susan Philipsz のじわじわ染み込んでくる作品が評価されたのは衝撃的。
サウンド・アーティストによる受賞はターナー賞史上初らしい。


Link:Tate Britain

2010/12/06

きのこ文学名作選

著/編集:飯沢耕太郎 出版:港の人
刊行日:2010/11/27 ※限定3000部


Book Description
読書界はじめての「きのこ文学」アンソロジー。
文学はきのこ、きのこは文学。きのこは名作から生えてくる。
数多の日本文学作品(古典・小説・詩・童話)のなかから、
珠玉の「きのこ文学」16作品を集めた一冊。
ブックデザインは、きのこ好きで有名なブックデザイナー祖父江慎。
きのこファンが待っていた、この冬話題のきのこ本!自然界のなかでも独特の存在感を持つ、きのこの魅力に取りつかれた作家たちが饗宴する「きのこ文学名作選」。きのこファンが待っていた、この秋話題のきのこ本!

(引用サイト)

萩原朔太郎「孤独を懐かしむ人」詩
夢野久作「きのこ会議」小説
加賀乙彦「くさびら譚」小説
今昔物語集「尼ども山に入り、茸を食ひて舞ひし語」
村田喜代子「茸類」小説
八木重吉「あめの日」詩
泉鏡花「茸の舞姫」小説
北杜夫「茸」小説
中井英夫「あるふぁべてぃく」小説
正岡子規「蕈狩」短歌
高樹のぶ子「茸」小説
狂言集「くさびら」
宮澤賢治「朝に就ての童話的構図」童話
南木佳士「神かくし」小説
長谷川龍生「キノコのアイディア」散文詩
いしいしんじ「しょうろ豚のルル」小説
飯沢耕太郎「解説」
収録作品(全16作品)


4分33秒で有名な音楽家ジョン・ケージはキノコ好きでも有名で
キノコを好む理由の一つは、辞書で "music" の前が "mushroom" だったからだとか・・・
僕の先輩にもキノコ好きな可愛い先輩がいました。
彼女に「何で好きか?」尋ねたところ
感覚的な言葉をたくさん聞いた覚えがあります。
そんな興味深い記憶とともに

2010/12/05

肉体のアナーキズム 

1960年代・日本美術におけるパフォーマンスの地下水脈
著:黒ダライ児  出版:grambooks
刊行日:2010/09/16


Book Description
経済の高度成長、都市の肥大化、
マス・メディアの浸透による社会の激変期
60年安保闘争とその敗北から、アングラ文化、全共闘へと至る
政治と文化の闘争に、美術家たちは、
いかに反応し、かかわり、行動し、そして、いかに忘却されてきたか・・・
膨大な資料と長年の調査によって初めて解き明かされる、
生身を武器とした、表現と抵抗の歴史!

巻末の年譜は130ページにのぼり、図版も256点収録。
資料としても圧巻のボリューム。〈出版サイト引用〉


黒ダライ児(黒田雷児)さんは60年代、日本前衛芸術の専門家
福岡アジア美術館の学芸員で「九州派展 反芸術プロジェクト(1988)」
「ネオ・ダダの写真(1993)」「集団蜘蛛の軌跡(1997)」など担当されています。
ローカル、マイナー、お下劣系のハプニングやパフォーンスに一種の日本的なものを見出し集めた研究書で、とても興味深い本です。
もっと言えば、そこに芸術そのものが存在する。花田清輝が『大衆のエネルギー』で「芸術から切り離されたアヴァンギャルドなどというものは存在しない。大衆から切り離された前衛芸術というのがないように。前衛とは大衆のエネルギーの集中的表現にすぎない」とも共通する論考です。

まだ、ざっと読んだだけなのですが、といっても768ページありますから
お正月にゆっくり読みたいです。それにしても奇書だ・・・アナーキーだ・・・。