神奈川県立近代美術館 鎌倉
09.11.14〜10.1.24
ヴィトゲンシュタインの有名な言葉
「語りえぬことについては、沈黙しなくてはならない」
内藤礼の作品を前に、物質そのものにまなざしを向ける時
芸術のある側面と対峙する。
存在への開かれであり、そのもの。
芸術家・哲学者・宗教家が発狂してきた、そのものの問題。
たとえ、生成するイメージが優位であっても。
僕にとっては
その問題に挑む芸術家は繊細で希薄で魅力的であり続ける。
作品は物質を持ち、それを超えてある何かを確信をもって探求する。
言葉では捉えられない何かを。
その時、人間が思考する全ての言葉をすり抜け
「沈黙」が世界の重力と正確に釣り合っていることに気づく。
そして、物質が芸術作品へと自らを示し出す。
鎌倉は遠いけど
今年、最後の展覧会に内藤礼を選びました。
金沢は来年になってから。